植物を育ててみたいけど、手間がかかるのは困るな・・・と感じている方におすすめなのが、多肉植物です。
他の植物に比べて育てる手間がかかりにくいため、仕事などで忙しくて「世話を忘れてた!」と慌てることもほとんどありません。
多肉植物の特徴的なフォルムを見て、毎日癒されてみてはいかがですか?
こちらの記事では、多肉植物の育て方や初心者でも室内で育てやすい多肉植物を解説しています。
植物を育ててみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
多肉植物の育て方~初心者向け・室内~
多肉植物を育ててみたいけど育て方がイマイチわからないという方も多いでしょう。
こちらの章では、多肉植物を買ったらまずやること、知っておきたいことを以下の通り解説しています。
- 多肉植物を買ってきたらすること
- 多肉植物の「夏型」「冬型」「春秋型」
- 多肉植物の土について
- 多肉植物の基本の育て方
それぞれ解説していきますね。
多肉植物を買ってきたらすること
多肉植物を買ってきたら、まず植え替えをしてあげましょう。
すでに、多肉植物のサイズに合った鉢に植えてあり、そのまま部屋で育てられるものであれば植え替える必要はありません。
しかし、通常は苗を育てるための育苗ポット(ポリポット)や小さなプラスチックの鉢に入れて売られていることが多いため、植え替えをしないと、元気がなくなったり枯れてしまったりすることがあります。
多肉植物を園芸店などで購入するときには、植え替えに必要な、鉢、土、鉢底ネット、鉢底石、スコップなども一緒に購入しましょう。
あとで買いに行く手間が省けますし、どれを選べばいいかわからない時には店員さんに聞けるメリットもありますよ。
多肉植物を植え替える鉢は、購入する苗よりも一回り程度大きいものが最適です。素材は、通気性・排水性に優れている素焼きのものがおすすめです。
植え替えたあとは多肉植物が少し弱ってしまうので、風通しがいい明るめの日陰で1週間ほど置いて回復させましょう。
植え替え後1週間たったら日当たりがよく風通しのいい場所に移動させて、たっぷりと水やりをしてあげてください。
多肉植物の「夏型」「冬型」「春秋型」
多肉植物は夏型種、冬型種、春明型種の3つに分けられます。
購入した多肉植物が何型なのか確認して、水やりや肥料を与えてあげると、多肉植物を元気に育てることができますよ。
型の種類 | 育成適温 | 休眠期 |
---|---|---|
夏型 | 20~30度 | 冬 春と秋は育成がゆるやか |
冬型 | 5~20度 | 夏 春と秋は育成がゆるやか |
春秋型 | 10~25度 | 冬 夏は育成がゆるやか |
- 夏型は高温を好みますが、過度な湿度は苦手です。根腐れをおこす原因になりますので、湿度の高い場所で育てる場合は風通しを良くしてあげましょう。
多肉植物の土について
多肉植物はもともと乾燥地帯で育つ植物のため、水はけのよい土を準備してあげる必要があります。
初心者におすすめな土は無機質の培養土です。培養土とは、肥料などが混ぜてあり、水もちや水はけの調整もされているため、自分で何か加えたりすることなくそのまま利用することができます。
培養土には有機質と無機質の2種類に分けられます。
有機質の培養土は、保水力が高く土が乾きにくいため根腐れをおこしやすいことと、土の中に潜んでいた虫の卵がふ化したり有機質の培養土に含まれている肥料に虫がよってきたりして、植物に悪い影響与える可能性があります。
初心者が多肉植物を育てる場合は、鉱物や火山灰などを原料にしていて水はけもよく、虫もわきにくい無機質の土を利用する方がいいでしょう。
多肉植物の基本の育て方
基本的な育て方は以下の手順です。
- 多肉植物を日当たりがよく風通しのいい場所に置きます。
- 1カ月に2回程度水やりをします。土の乾く様子を観察して、乾いていたらそこの穴から水が出てくるまでたっぷりとあげましょう。
乾燥しているかわかりづらい場合は、根を傷つけないように割りばしなどをそっと刺してあげると湿り具合がわかります。 - 育成期には速効性ののある液体肥料を水やりの代わりにあげましょう。元気にしてあげようと、肥料を上げすぎると、逆に多肉植物を枯らしてしまう原因になりますのであげ過ぎには注意が必要です。
水やりは、育成期であれば水をたっぷり上げますが、休眠期の場合はほとんど水やりをする必要はありません。購入した多肉植物の型に合わせて、たっぷりと水やりをする時期を変えてあげてください。
おすすめの多肉植物~室内でも育てやすいもの~
おすすめの室内で育てやすい多肉植物を以下8つ紹介します。
- ハオルチア
- リトープス
- セネシオグリーンネックレス
- クラッスラ・姫花月
- ディッキア
- アロエ
- アガベ・雷神
- アガベ 笹野雪
ハオルチア
春秋型の多肉植物で放射状に育つハオルチアは、育て方が簡単で大きくなっても15cmほどにしかならず、手軽に楽しみたい方にはうってつけです。
室内の明るい場所であれば一年中育てられるので、初心者におすすめの多肉植物と言えるでしょう。
ハオルチアには多くの品種が存在しますが、一部の品種では、葉の先に「窓」と呼ばれる光を取り込むための器官をもつものあり、半透明になった葉が特徴的。
直射日光を当てすぎてしまうと葉焼けといって、半透明の「窓」が白く濁ってしまうことがありますので、注意が必要です。
また、水のやりすぎはハオルチアの姿を崩してしまうことがありますので、注意してくださいね。
リトープス
冬型のリトープスは、切れ込みが入って2つに分かれたような変わった葉の形をしています。
葉の色は緑色、白色、茶色など種類がいくつかあり、たくさんの色を楽しむことができるでしょう。
リトープスは1年に1回、3~5月頃に脱皮をしますので、基本的に脱皮の間は水やりを中止してください。
種類によっては10~1月に花を咲かせる様子を見られることもありますよ。
セネシオ グリーンネックレス
春秋型のセネシオ グリーンネックレスは、小さなかわいい緑の粒がネックレス状につながった多肉植物です。
つながっている粒は、実ではなくて葉っぱということに驚いく方もいるのではないでしょうか。
9~11月頃には小さな白い花を楽しむことができますよ。
育て方の注意点は、セネシオ グリーンネックレスはツタが長くなるため、地面には置かずに吊り下げたり台の上に置いたりしてあげること。
春秋型の多肉植物なので、夏と冬の水やりは控えめにして乾燥ぎみにしてあげるといいでしょう。
クラッスラ・姫花月
クラッスラ・姫花月(ひめかげつ)は春秋型の多肉植物で、気温が下がる秋ごろになると紅葉が見られる品種もあります。
冬頃には花を咲かせるクラッスラ・姫花月の花言葉は、「富・長寿」などの縁起のいいもので、別名「金のなる木」とも呼ばれているんですよ。
暑さや寒さにも比較的強く丈夫な多肉植物なので、初心者が室内で育てることに向いています。
ディッキア
パイナップル科のディッキアは春秋型の多肉植物で、葉のまわりはトゲに囲まれています。
ディッキアは交配させた品種が多く、もともとの品種は流通が少ないため、手に入れようとすると価格がお高めです。
他の多肉植物に比べて水を好みますので、初めに植え替えるときは水はけのよい鉢や土を使い、水やりの回数を増やしてあげるといいでしょう。
アロエ
春秋型のアロエは市販のヨーグルトに入っていたり、他の多肉植物と比べても馴染みがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、どのアロエも食べられるというわけではなく、食用のアロエは決まっているんですよ。
アロエは肉厚な葉っぱが特徴的ですが、日本には鎌倉時代にやってきて、なんと品種は300種類以上もあります。
アロエには生育期の春や秋に、土が乾燥したらたっぷり水やりをしてあげましょう。
アガベ・雷神
アガベ・雷神は春秋型の多肉植物で、波打ったような葉の形状とキレイなグレーがかった葉の色が魅力です。
日当たりのよい場所を好みますので、1年を通して太陽の光が届きやすい場所に置いてあげましょう。ただし、日差しが強い時期の直射日光は、葉焼けをしてしまいますので、レースカーテンを利用するなどして注意してあげてください。
他の多肉植物と同様に、土が乾いたらたっぷりと水やりをしてあげましょう。
アガベ・笹の雪
春秋型の多肉植物で、葉に白い線が入っていて、「ペンキ」とも呼ばれています。
他の多肉植物は葉のまわりにいくつものトゲが生えていますが、アガベ・笹野雪は葉の先端にのみトゲがあるのも特徴の一つです。
強い日差しを好んでいますが、日本の夏の湿度の高さは苦手としていますので、日差しがよく当たり、風通しのいい場所に置いてあげましょう。
風の通りが悪いようであれば、サーキュレータを活用してあげて、湿気が下がるようにしてあげてください。
室内で多肉植物を育てるときの注意点
多肉植物を室内で育てる時には以下の4つに注意する必要があります。
- 温度管理
- 日光の調整
- 風通し
- 水分調整
それぞれ解説していきます。
温度管理
多くの多肉植物はあたたかな地域に自生しているものも多いのですが、極端すぎる暑さは苦手という品種も少なくありません。
さらに、日本の冬は多肉植物にとって寒すぎるため、室内でエアコンやヒーターなどを利用して調節してあげましょう。
エアコンの直風は多肉植物を乾燥しずぎになりますので、風が直接当たらないように調整してくださいね。
日光の調整
日光が大好きな多肉植物は、日光に当たる時間が少ないと、通常よりもやわらかく長く伸びてしまったり葉の色が薄くなったりします。
日差しがあまり当たらない場合は、植物用のLEDライトを使い日光不足を解消してあげましょう。
風通し
多肉植物は湿気を嫌うものも多いため、室内で育てる時には風通しのいい場所を選んで置いてあげましょう。
湿度が高い状態が続くと、根っこの部分が蒸れて根腐れをおこしたりカビが生えてしまったりする可能性があり、多肉植物にとっていい環境とは言えません。
普段仕事などで外出することが多い方は、日中締め切っている室内の湿度が高くなってしまうこともありますので、その場合はサーキュレータ―の活用がおすすめです。
水分調整
多肉植物の水やりは、夏・冬・春秋の型に合わせてあげることがとても大切です。
休眠期以外の基本的な水やりは、土が乾燥したら鉢の底から水があふれ出るくらいたっぷりとあげます。
大事にするつもりで、乾燥する前にたびたび水やりをしてしまうと、根腐れをおこす原因になりますので注意してくださいね。
また、葉にブルームと言われる白い粉が付いている品種は、上から水やりをしてしまうと取れてしまうことがありますので、土のみに水をかけるようにしてあげましょう。
「多肉植物 育て方 初心者 室内」を検索する人がよく思う質問4選
まとめ:育て方のコツや注意点を押さえてチャレンジしてみよう!
- 多肉植物の育て方~初心者向け・室内~
- おすすめの多肉植物~室内でも育てやすいもの~
- 室内で多肉植物を育てる時の注意点
- 「多肉植物 育て方 初心者 室内」を検索する人がよく思う質問4選
以上のことを解説してきました。
こちらの記事で紹介してきた多肉植物は、育て方があまり大変ではありませんので、初心者でも室内で育てやすいでしょう。
他の植物と違って、多少水をやり忘れても簡単に枯れてしまうこともありません。
育て方のコツや注意点を押さえて、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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