就労継続支援b型とは、障害や病気などにより就労が困難な場合に支援してもらえる福祉サービスです。
福祉サービスなので、就労継続支援を利用する方のためにサポートする方が必要になり、そこで働く方も多くいます。
しかし、そんな就労継続支援職員には悩みがあるようなのです。
今回は、就労継続支援b型職員の悩み、仕事はきついのかなどをご紹介していきます。
就労継続支援b型職員の悩みとは?
就労継続支援b型は、就労が困難な方のサポートをする福祉サービスです。
そこで働く職員の方々が、利用者のサポートを行っています。
しかし、職員にはさまざまな悩みがあるようで、それぞれ詳しく見ていきましょう。
収入が少ない
福祉事業に関わる方の収入は、平均で34万ほどとなっています。
しかし、就労継続支援を行う職員の平均収入は31万程度、と他の福祉事業に比べて安い傾向があります。
そのため、収入が少ないことに悩みを抱えている職員の方も少なくありません。
さらに、収入が少ないことで人手も足りず、業務量が多くなってしまい、それが余計に収入の少なさへの悩みに拍車をかけています。
福祉事業や保育事業などにおいては、常々低賃金が問題となっていますが、なかなか解決しません。
人を相手にするため、責任の重い職業にも関わらず収入も少ないとなれば、働く人の満足度も人手も改善することはできないでしょう。
業務範囲が広い
就労継続支援b型の業務は、職業のサポートだけでなく、生活や身体へのサポートも行っています。
それぞれ、職業指導員や生活支援員が行っていきますが、利用者も多く業務範囲が幅広くあります。
事務的な手続きから、本人からの相談や事業所とのやり取り、送迎など業務範囲が広いため、1人1人のケアが満足にできずに不満を抱えている人も少なくありません。
業務範囲が広いがために大変なイメージがあり、人手もつねに足りない状況です。
それに悩み、心に余裕をなくしてしまう方も少なくなく、さまざまな面で事業所に対する支援が必要です。
自分の考えと合わない
事業所は、会社と同じようにさまざまな理念や業務に関する考えがあります。
そのため、自分の考えと合わない場合、悩んでしまうことも少なくありません。
利用者と実際に話をすることの多い職員と異なり、事業所を経営する側は見えない部分も多いです。
これは、普通の企業であってもよくあることではないでしょうか?
しかし、利用者のためになると思われることが、企業の意思によってできないとなれば、働く職員は心苦しく悩んでしまうでしょう。
精神的なダメージがある
就労継続支援b型の場合は、重度の障害や病気などは少なく会話できることがほとんどです。
そのため、利用者の情緒が崩れたときやトラブルが起きたときは精神的にダメージを負う職員の方も少なくありません。
また、常に利用者のサポートを心がけなくてはならないため、精神的な疲労も大きいと言います。
特に優しい職員の方は、精神的にキツイことも多いのかもしれませんね。
「利用者が働けるようにサポートする」職員の方は、常に精神をすり減らして働いており、悩む方もいらっしゃるでしょう。
就労継続支援b型職員の仕事はきつい?
就労継続支援b型職員の仕事は一言で言えば「きつい」と言えると思います。
先の職員の悩みでもご紹介したように、業務範囲が広く精神的にダメージを負いやすい上に、収入が少ないとなればなかなかキツイのではないでしょうか。
また、利用者のみだけでなく、事業所や利用者の保護者にも気をつかわなければなりません。
人々の日常を守るために、常に精神をすり減らしている状態です。
ただ、それでも職員として働く方々は、何かしらにやりがいや思いを持っていることもあるでしょう。
キツイ仕事ではありますが、日々働いてくれている方々には感謝しかありません。
就労継続支援b型の職員の役割は?
就労継続支援b型の職員の役割は、たいへん多くあります。
- 生産活動支援
- 施設外への就労支援
- 日常生活支援
- 家族への支援
- 個別支援計画書の作成
まず、利用者の障害や病気に合わせて、生産活動の支援を行います。
生産活動は、クリーニングやお菓子の製造などさまざまあり、利用者の状態によっては施設外への就労支援も行っていきます。
さらに、普段の生活での困りごとに対して相談を受け、必要な支援を行うことも職員の役割です。
また、利用者の家族は相談できずに孤独になるケースもあるため、適切な支援を行うために悩みの相談などを聞くことも大切な仕事です。
さらに、利用者の意向や障害や病気の状態を元に計画書の作成もします。
それにより、支援の方向性が決まり、適切な支援を行っていくことが可能になるのです。
先でも業務範囲が広く、精神的にダメージをうけることもあるとご紹介しましたが、上記のような役割があり、それぞれに合った支援をしていきます。
相談にのったり支援をしていく中で「利用者のできることが増えること」や「利用者やその家族の笑顔が見られること・感謝されること」にやりがいを感じられる職でもあります。
人の役に立てている喜びは、就労継続支援b型職員のなによりの“やりがい”となるのではないでしょうか。
就労継続支援b型職員の給料は低い?
就労継続支援b型職員の悩みの中に「収入が少ない」ことが挙げられていました。
その内容にあるように、他の福祉事業と比べて平均収入は少ない傾向があります。
では、どのくらい低いのか、どこから支払われているのかをご紹介していきます。
給料は低い?
就労継続支援では、職業指導員や生活支援員などが働いています。
その方たちの給料は、平均で31万ほどとなっており、他の福祉サービスに比べて低い金額です。
責任者などの役職がついてくるともう少し上がりますが、それでも低いと感じるのではないでしょうか。
また、常勤・非常勤でも給料に差があり、100万円ほど非常勤のほうが給料は低くなります。
普通の企業での初任給はもっと安い傾向がありますが、就労継続支援職員の責任の重さと業務量の多さから考えると「割に合わない」と感じる人も少なくありません。
就労継続支援b型職員の給料はどこから支払われる?
まず、就労継続支援事業は、報酬として市町村からの給付があります。
それらが9割を占めており、残り1割は利用者の利用料です。
そのため、それらの収入から職員の給料なども賄っています。
また、利用者の生産活動においての売り上げも大切な収入です。
ただ、この売り上げは事業所だけのものでなく、利用者のものでもあり必要な経費以外は利用者に支払わなくてはなりません。
そのため、生産活動における余剰金はほぼないといっても過言ではありません。
就労継続支援b型で職員として働くには資格が必要?
職員として働くのに、資格は特別必要ありません。
責任者として働く場合は必要になりますが、一職員として働く場合には特に定められていないのです。
そのため、現状資格がなくとも働くことは可能で、働きながら資格をとっていくこともできるでしょう。
ただ、介護福祉士や社会福祉士などの資格を持っていることで、仕事にとても役立つと思います。
また、介護施設や福祉サービスでの勤務経験もたいへん役に立つでしょう。
就労継続支援b型職員の仕事内容は?
就労継続支援b型職員の仕事内容は、役割でも挙げたように「利用者やその家族へのさまざまな支援や問題や悩みの解決をすること」です。
もっと分かりやすいように、1日の流れを見ていきましょう。
8:30 | 出勤 |
8:40 | 利用者の送迎開始 |
9:50 | 職員の朝礼 |
10:00 | 作業開始 |
10:50 | 利用者の休憩中 トイレ促しやコミュニケーション |
11:00 | 作業 |
12:00 | 昼食 (利用者とコミュニケーション) |
13:00 | 作業 |
13:50 | 休憩 |
15:00 | 終礼(利用者)後、送迎開始 記録や翌日の準備 |
17:30 | 退勤 |
このような流れで1日を過ごしていきます。
利用者の休憩中や退勤までの間、相談を受けたり他事業所との連絡などをとっていきますので、利用者の休憩中も支援をしていかなくてはなりません。
また、事業所まで距離がある利用者や自分で来るのが難しい利用者には、送迎もしなくてはならないため、朝早くから活動し始めます。
就労継続支援b型職員と利用者のトラブル
職員と利用者、どちらも人間ですからトラブルが起きることもあります。
もちろん、職員が悪い場合や利用者が悪い場合などさまざまですが、せっかく働くのであれば楽しく働きたいですよね。
しかし、トラブルが起きてしまう可能性はゼロではありません。
今までにあったトラブル例を見ていきましょう。
トラブル例
最近通ってる就労継続支援B型の職員にいじめられてます。
— 野良犬1568 (@Qs837P7klmhYEPN) June 4, 2019
メンバーの悪口は言うは自分の気に入ったメンバーは悪いことしても注意もしないえこひいき過ぎるこれではこの世からいじめはなくらないと思います。
なんか子ども扱いしてるよね
— ももにゃ💎✨モノづくりする心理学部生📚 (@momo_0712_pdd) June 19, 2019
B型事業所だってお金貰ってる以上仕事だと思うんだけど、そこで「〇〇ちゃん」とか下の名前で呼ぶところ多過ぎて草
わたしそういうのもあって二度とB型行きたくないんだよな…
このように、職員と利用者でのトラブルも少なからずあるようです。特に職員から利用者に対して「暴言・暴力」「子ども扱いする」「言い方がきつい」「差別」など、普通の会社でもありそうなことが稀にあります。全ての事業所で起きるわけではありませんが、トラブルがあると思うと少し怖いですよね。
解決に至った成功例
みなさんおはようございます😃
— れんこん (@xMyP8hJW5ijQr3p) March 7, 2022
昨日、息子19歳が勤めるB型就労事業所の支援員さんからお手紙が…
以前トラブルになった方とも吹っ切れた様子で、良い距離感でうまくやっているとの事。息子の修正力に成長を感じたお手紙でした😊
今日のおかず、鰯の蒲焼き 卵焼き
カボチャ煮物等#お弁当記録 pic.twitter.com/tcEJGWcMYQ
人が集まる場所では、トラブルがあるものですがお互いに良い距離感を保って関わるのはとても大切ですね。職員と利用者、だけでなく利用者間のトラブルもありますが、職員の支援により改善されていく例もあるようです。
就労継続支援b型職員の悩みについての対処法
職員の悩みはさまざまありますが、普通の企業と同じように対処していくと良いでしょう。
例えば、人に話を聞いてもらったり、上司に相談をしたりすることで、気分が晴れたり改善されていくことも考えられます。
さらに、見方を変えてみることで行き詰った状況を打破することもできるかもしれません。
また、運営側との考えが合わないなどの場合は、別の事業所に転職するということも考えましょう。
現在、B型事業所は全国に数多くあり、それぞれ理念や考えが異なります。
自身と合う考えの事業所で働くことで、今よりも楽しく取り組むことができるのではないでしょうか。
就労継続支援b型の職員に向いている人は?
職員に向いている人は『手先が器用な人』や『コミュニケーションスキルが高い人』です。
「なぜ、手先......?」と思われるかもしれませんが、生産活動の支援において職員も一緒になって作業に当たることもあります。
さらに、利用者に教えるためにも、さまざまな作業を勉強しなくてはなりません。
そのため、作業が問題なくできるように手先が器用な人におすすめです。
また、利用者やその家族、他事業所とのコミュニケーションはこの職業において欠かせません。
コミュニケーションスキルと言ってもただ喋るだけでなく、傾聴力などが高い人にはとても向いています。
相手の声に耳を傾け、親身になって相談にのったりすることができる人には特におすすめですよ。
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まとめ:対処法を参考に悩みやトラブルを解決していこう!
今回は、就労継続支援b型職員についてご紹介してきました。
職員として働く場合、普通の企業同様さまざまな悩みがあるようです。
しかし、やりがいがあることも多く、毎日利用者と楽しく仕事ができる方もいます。
対処法を参考に悩みやトラブルを解決し、楽しく働いていきましょう。
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