生き物を飼いたいけど、様々な理由で飼える生き物の大きさの限界があると思います。
手軽に飼育できる生き物の代表といえば、金魚やメダカ、熱帯魚などの魚だと思います。
ですが、水槽やポンプといった設備を整える手間や、汚れた水槽の掃除を思うと、魚以外の生き物を飼いたいなと思う方も多くいらっしゃると思います。
魚以外のペットを飼いたいけど何がいるの?
初心者でも飼えるペットっているの?
そこで、こちらの記事では
・初心者でも飼育が簡単な
・魚以外の水槽で飼える生き物
・水槽で飼える変わった生き物
をご紹介します!
水槽で飼えるクラゲ
近年は、クラゲだけの展示スペースを用意している水族館もあるほど、人気のクラゲ。
クラゲが、フワフワとただよって泳ぐ姿は、見ているだけで、すごく癒されますよね。
この「見ているだけで癒し効果がある」ということは、実は科学的実験のもと証明されています。
ここでは、水槽で飼えるオススメのクラゲを2種類ご紹介します。
カラージェリーフィッシュ
水槽で飼えるクラゲでまずご紹介するのは、「カラージェリーフィッシュ」です。
クラゲは基本的には、水流に身をまかせて漂っている生き物です。
水槽で飼う場合は、自力で泳ぐことが難しいので、うまく水流を作ってあげる必要があります。
適切な水流でないと、底に沈んだり、水槽の壁にぶつかることで、クラゲに傷がつき、すぐに弱ってしまいます。
しかし、カラージェリーフィッシュは泳ぐ力が強いため、水流に逆らって泳ぐことができるので、初心者でも飼いやすいクラゲです。
カラージェリーフィッシュの寿命は半年から1年ほどです。
体の色は、青色、赤色(むらさき色)、白色、緑色があります。
これは、体の中で共生している、褐虫藻(かっちゅうそう)というプランクトンの影響を受けているからです。
褐虫藻の種類や量で、色の濃さなどが変化するといわれており、同じ青色でも、色の濃いものや薄いものなど様々な個体がいます。
同じカラージェリーフィッシュであれば、ひとつの水槽の中で、いくつかの個体を同時に飼うことができます。
水の流れに逆らって、色とりどりのカラージェリーフィッシュがフワフワと泳ぐ姿に、とても癒されますよ。
サカサクラゲ
次にご紹介する、水槽で飼えるクラゲは、「サカサクラゲ」です。
サカサクラゲは名前のとおり、傘を下に向けて生活しているクラゲです。
逆さのまま泳ぐこともありますが、ほとんどは底に張り付いて、じっとしている姿を観察することができます。
サカサクラゲの寿命は半年から1年ほどです。
他のクラゲと違って、水流を必要としていないので、水槽で飼える、クラゲの入門編としてもオススメです。
サカサクラゲも、カラージェリーフィッシュと同じように、体内に褐虫藻が共生しています。
褐虫藻が太陽光を浴び、光合成をして、余った栄養分をもらって生活しているのです。
たくさんの太陽光を浴びて、褐虫藻の量が多くなると茶色っぽくなりますが、太陽光が少ないと青色や白色になります。
なお、サカサクラゲが逆さになっている理由は、自身の足の部分に多くいる褐虫藻が、光合成をしやすくするためといわれています。
水槽で飼える爬虫類
水槽で飼える爬虫類は、ペットとしての人気が高いものが多く、人による繁殖が盛んに行われたり、品種改良が進んでいます。
たくさんある品種の中から、きっと自分のお気に入りの個体を、見つけ出すことができるはずです。
また、スキンシップが取れないと思われがちな爬虫類ですが、小さい頃から慣れさせることで、触ったり、持ったり、遊んだりするハンドリングを行うことが可能です。
長生きするものも多いので、しっかりと時間をかけて、きずなを深めていくことができます。
クレステッドゲッコー
はじめにご紹介する、水槽で飼える爬虫類は、「クレステッドゲッコー」です。
和名を「オウカンミカドヤモリ」といい、これは頭に王冠のような突起があるからです。
性格は穏やかなので、初心者でも飼いやすく、ペットショップでも人気があります。
クレステッドゲッコーの寿命は7年から10年程です。
種類が多く、模様のない単色の個体から、様々な模様が入った個体、いくつかの色が入った個体などがいます。
クレステッドゲッコーは、この色や模様によって呼び名が付けられています。
指先に趾下薄板(しかはくばん)と呼ばれる、たくさんのヒダがあり、野生では樹の上で生活していますし、水槽のツルツルしたガラスも簡単に上ることができます。
また、ペットとして盛んに繁殖が行われており、人に対する警戒心が低いので、ハンドリングを行うことも可能です。
コーンスネーク
次にご紹介する、水槽で飼える爬虫類は、「コーンスネーク」です。
コーンスネークはアメリカ南東部原産のヘビです。
毒はなく、性格も穏やかで、飼育がしやすく、爬虫類の中でも人気のあるペットです。
寿命は平均で10年ほどといわれていますが、なかにはもっと長く生きる個体もいます。
約2年かけて100cmくらいの成体になるのが一般的ですが、大きい個体だと150cmくらいまで成長することもあります。
コーンスネークも種類が多く、ノーマルと呼ばれるものが最も基本的な色で、赤地に黒いふち取り模様をしています。
他にもノーマルの黒い色素のないアルビノや、黒と赤の両方の色素がないスノーなどがいます。
たくさんある種類の中から、お気に入りのコーンスネークを探すのも、楽しみのひとつになると思います。
水槽で飼えるサメ
水族館で見たことのあるサメは、巨大水槽の中で優雅に泳ぎまわる個体が多く、「普通の水槽でサメが飼えるの?」と、考える方も多いかと思います。
サメの中には、普通の水槽で飼えるほどの大きさにしかならない種類も存在します。
トラザメ
まずご紹介する、水槽で飼えるサメは、「トラザメ」です。
トラザメはサメの中でも小型のサメで、成魚の大きさは50cmほどです。
性格は穏やかで、人に危害を加えることもありません。
体の色は茶色っぽい褐色を基本としていて、その上に全身まだら模様が入ります。
深海に住んでおり、尾びれが小さく、あまり泳ぎまわらずにじっとしているサメで、寿命は15年ほどです。
イヌザメ
次にご紹介する、水槽で飼えるサメは、「イヌザメ」です。
イヌザメは成魚で約1mほどの大きさになります。
水底をはうようにして泳ぐ姿が犬に似ていることから、名前がつけられました。
おとなしい性格で、人に危害を加えることはありません。
幼魚の時は白と黒のしま模様ですが、成魚になるにつれて褐色に変わっていきます。イヌザメの寿命は5年ほどです。
水槽で飼える変わった生き物を紹介!
水槽では、本当にたくさんの種類の生き物を飼うことができます。
せっかくなら、みんなが知っているようなメジャーな生き物ではなくて、「変わった生き物を飼ってみたい。」と思う方もいると思います。
ここでは、変わったかたちをしている生き物ですが、名前を聞いたことがあると思われる2種類をご紹介します。
マテ貝
マテ貝といえば、潮干狩りに行ったときにとれる、貝のひとつです。
10cmほどの細長いつつ状の二枚貝で、潜んでいる砂地の穴に塩をふりかけると、飛び出してきます。
傷みやすいので、市場にはあまり出まわりませんが、身は柔らかく、新鮮なものは生で食べたり、焼いたり、煮たりして食べるとおいしい貝です。
そんなマテ貝ですが、水槽で飼う場合は、餌であるプランクトンの安定供給や、水質の管理が必要です。
飼育は難しく、寿命は1週間から1か月ほどです。
カブトエビ
次にご紹介する、水槽で飼える変わった生き物は、「カブトエビ」です。
カブトエビは、日本の田んぼで、簡単に見つけることができます。
カブトエビの姿は、実は2億年前から変わっていません。
成長スピードがとても早く、寿命の平均は約1か月から、環境によっては3か月ほどです。
大きさは2cmから3cmほどになりますが、ミジンコの仲間です。
カブトエビの飼育キットも販売しており、お子様の自由研究に水槽で飼育されることも多いようです。
生きた化石の一生を観察できるなんて、とても興味深い事ですね。
【初心者にオススメ】水槽で飼える生き物
水槽で飼われている、「かわいい生き物や、かっこいい生き物を見るのは好きだけど、自分で飼うのは難しそう。」と、生き物を飼うことに抵抗を感じる方もいると思います。
そういった場合は、日本の環境に適している生き物であったり、雑食で餌に手間がかからない飼育難易度の低いものを選ぶことで、比較的簡単に飼育することができます。
ここでは、手に入りやすく、初心者でも飼いやすい、【初心者にオススメ】の水槽で飼える生き物をご紹介します。
アカハライモリ
まず最初にご紹介する、【初心者にオススメ】の水槽で飼える生き物は、「アカハライモリ」です。
日本各地の、水の綺麗な川や池などで、水の流れが穏やかな場所に生息している両生類です。
トカゲのように、自分で尻尾を切ったあとに再生する生き物はいますが、その中でも、イモリはダントツの再生能力を誇ります。
アカハライモリの名前の由来になっている赤いお腹には、フグの毒と同じ、テトロドトキシンを持っています。
毒の量は微量なので、触ったとしてもそれほど問題はありませんが、触れたあとはしっかりと手を洗う必要があります。
アカハライモリは手に入りやすく、飼育もそれほど手がかかりませんので、まさに【初心者オススメ】の水槽で飼える生き物です。
淡水エビ
次に紹介する、【初心者にオススメ】の水槽で飼える生き物は、「淡水エビ」です。
淡水エビの大きさは、種類によって3cmのものから10cmほどのものまでいます。
青色や黄色など、とても鮮やかな色をもつ種類が多く、魚以外の、水槽で飼える生き物としても大変人気があります。
また、淡水エビの中には、水槽や水草に生えたコケを食べる種類もいるので、水槽の中を綺麗に保つことに役立ちます。
中には水質に敏感な種類もいますので、まずは飼育のしやすい、レッドチェリーシュリンプなどを飼うことをオススメします。
鮮やかな赤色のレッドチェリーシュリンプは水草の緑色にとても映えて美しいですよ。
ヤドカリ
3番目に紹介する、【初心者にオススメ】の水槽で飼える生き物は、「ヤドカリ」です。
日本に生息するヤドカリは約200種類ほどで、海岸で生活しているのを発見することができます。
空いている巻貝のカラに入って、顔や、はさみだけ出している姿がとてもかわいいヤドカリ。
ほとんどの巻貝が右巻きなので、これに合わせて、ヤドカリのお腹の部分も右巻きにねじれています。
寿命は10年から20年ほどで、長く一緒に過ごして、じっくりと成長を見守ることができます。
雑食性で何でも食べますし、価格も手頃で、飼育に必要な機材も多くないため、初心者にオススメです。
小さい水槽で飼える爬虫類
「爬虫類を飼うには大型の水槽が必要だ。」とか「場所を取らないサイズの水槽であれば爬虫類を飼ってみたい。」と思われている方もいるはずです。
爬虫類も種類が豊富なので、確かに大型の水槽が必要な爬虫類も多いですが、小さい水槽でも飼うことができる、小型の爬虫類もたくさんいます。
場所を取らずに、少ないスペースで飼育ができることはすごく魅力的なメリットです。
ここでは、あまりスペースの確保できない場所でも設置しやすい、30cmサイズの水槽で飼える、ヘルメットゲッコー、コノハカメレオン、ツノトカゲについてご紹介します。
ヘルメットゲッコー(ヤモリ)
ヘルメットゲッコーは、体の大きさが7cmから10cmほどの小型のヤモリです。
30cmサイズの小さい水槽で飼うことができ、おとなしい性格で飼育も簡単なので、初心者にオススメです。
名前のとおり、短い体に比べて、ヘルメットをかぶっているような大きい頭をしているのが特徴で、そのアンバランスな体のかわいさがとても人気です。
寿命は5年ほどですが、体が小さいため、環境の変化には弱いので、しっかりと温度や湿度の管理をしないと短命になってしまうことがあります。
コノハカメレオン
コノハカメレオンは、体の大きさが5cmほどの小型のカメレオンですので、30cmサイズの水槽で飼うことができます。
名前のとおり、一枚の木の葉のような形をしており、周りの環境に合わせて体の色を変化させます。
木の葉にまぎれてしまうと見つけることが難しく、とてもかくれんぼが上手なんです。
アフリカの森林地帯に生息していて、4月から6月にかけて入荷量が増えます。
寿命は2年から3年ですが、体が丈夫で飼育がしやすいカメレオンです。
ツノトカゲ
ツノトカゲは、体の大きさが10cmから12cmほどの小型のトカゲです。
こちらも30cmの小さい水槽で飼うことができます。
ツノトカゲの全身には名前のとおり、ウロコが変化したとげとげのツノが生えていて、ずんぐりとした平たい体に短い鼻がついています。
ツノトカゲの寿命は6年から8年ほどです。
飼育する時にエサ不足になると、短命になることがありますので、注意が必要です。
ツノトカゲは敵から逃げることが苦手で、天敵から逃げる時は体を2倍にふくらませたり、目から血を出したりと独特の威嚇で撃退します。
まとめ
・水槽で飼える魚以外の生き物
・比較的初心者にも飼いやすい生き物
をご紹介しました。
ご紹介したとおり、クラゲや爬虫類など魚以外の水槽で飼える生き物はたくさん存在することがわかったと思います!
ペットショップで飼える、人気の爬虫類などは種類も豊富なので、どの生き物を迎え入れるのかを決めるまでの時間も、ワクワクして楽しい時間になるかと思います。
お気に入りの生き物を見つけるお手伝いになれていれば幸いです。
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