身内に不幸があると、年末年始には「喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます」という喪中の挨拶を送ると思います。するとお線香が届いて、慌てた経験はありませんか?
香典返しならまとめてお返しすることができますが、喪中はがきを送った相手からお供えをいただいた際にはどうすればいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、喪中はがきを送った相手からお線香が届いた際の対応について調査してみました!
喪中はがきを送ったら線香が届いた!なぜ?
喪中はがきのお見舞いに線香を送る文化は広く根付いている
喪中はがきをもらった方が、お悔やみの気持ちを伝えたいと思った時に送るものの定番となっているのがお線香。
なぜお線香?と思われるかもしれませんが、葬儀や法事などの際にお線香を贈ることは日本で長い間、お悔やみの気持ちを伝える風習とされています。現在はお香典は現金を包むことが一般的になっていますが、元々はその名の通りお線香を贈るという意味でした。
線香が送られてくるケースはどんなとき?
お通夜やお葬式の際には、御霊前やお香典として現金を包むことが多いと思います。
しかし、最近では近親者のみでお通夜やお葬式をすることも多く、喪中はがきで亡くなったことを知ることもありますよね。
その際に、故人を偲ぶ気持ちを伝えるためにお香典としてお線香を送ることがあります。お線香が送られてきたら、相手が故人を大切に思ってくれているのだということです。
もちろん、お葬式に参列された方からも香典の代わりにといただく場合や、 法事の際にも故人へのお供えとしてと贈ってもらう場合があります。
喪中はがきが届いて線香を送るのはいつまで?
喪中はがきが届いたら「〇日までにお線香を贈りましょう」という決まりはありませんが、早めに贈ることが好ましいです。
1月8日から立春の前日までが寒中見舞いとしてご挨拶状を贈るのにちょうど良い時期。お悔やみの気持ちを伝えたいなら、喪中見舞いとしてご挨拶状とお線香やお花などのお供え物を贈ると良いでしょう。
線香が届いたらお返しやお礼は必要?
お返しは線香が届くタイミングによって変えてOK
送り主としては、お線香を贈ることで喪主に余計な気を遣わせたくないと思っていることが多いです。お線香も価格としては1,000円から3,000円のものが多く、通常は香典返しのようにお返しはしなくても良いとされています。
ただし、普段使い用ではない塗箱などに入ったものや、上質な香木を使用したものなど、明らかに高額と思われるお線香を頂いた場合には、お返しをするのが好ましいです。
また、お通夜やお葬式、告別式でもらったお線香のお返しは、通常の香典返しと同様に忌明けとなる49日(35日)後にお返しをするようにしましょう。49日や一周忌などの法要に際に贈っていただいたお線香のお返しについては、法要後速やかにお返しをすることが好ましいです。
いただいたらお礼は必ず伝えて
香典返しのようにお返しはしなくても良いとされていますが、故人を思って贈っていただいた気持ちへ必ずお礼は伝えましょう。
お返しの際に挨拶状を付けないと失礼にあたるということはありませんが、宅配などで直接手渡ししてお礼を伝えられない場合は、お礼状をつけておくと丁寧ですね。
挨拶状やお礼上はどのように書けばよい?文例を紹介!
香典返しのお礼状は喪主としてだけでなく、「故人に代わってご挨拶する」という意味もあります。故人のためにも、失礼のないようにしたいですね。そこで、挨拶状やお礼状の基本的な書き方とそのポイントをご紹介しましょう。
基本的な構成としては以下のようになっています。
- 葬儀などに参列していただいたお礼や、お香典へのお礼
- 戒名と四十九日の法要が滞りなく済んだことの報告
- 故人との生前のお付き合いに対してのお礼
- 香典返しを送ることの報告
- 略儀でお礼と報告を済ませることへのお詫び
そして文面を作成するにあたってのポイントはこちら。
- 句読点を使わない
- 「ますます」などの繰り返し言葉、重ね言葉は使わない
- 拝啓や謹啓・敬具などの頭語・結語を使う
- 季節の挨拶は入れない
- 「逝去」は故人に対する敬語なので使わない
- 便箋は一枚まで
- 濃墨(地域によっては薄墨)を使う
「不幸が重ならないように」という意味で、弔事の挨拶状やお礼状では重ね言葉や繰り返し言葉は避けましょう。(ますます・たびたび・いよいよ…など)それと同じ理由で、「重なる」を連想させないように便箋も一枚で封筒も白の一重封筒を使いましょう。
また「逝去」は故人に敬意を表す敬語のため、家族が使うと不自然になってしまので使用しないように。
葬儀からある程度の時間が経った忌明けの挨拶状やお礼状には、基本的に濃墨を用いるとされています。ただし、地域によっては薄墨を使うのが一般的になっていることもあるため、事前に確認してみてくださいね。
お返しの品として最適なものとは?
お茶やコーヒー
香典返しでは「不祝儀を残さない」という意味から、食べ物や消耗品などの消えものを選ぶようにしましょう。
そのなかでおすすめなのが、お茶やコーヒーといった常温で保存できる飲料です。
送る相手としては、会社などから香典を頂いてお返しする場合は特におすすめ。お茶やコーヒーなら、会社の従業員で休憩時間などに飲んでもらうことができますし、会社へ来客があった場合にだすことも出来ます。
お菓子
お茶やコーヒーに続いておすすめな消えものはお菓子です。香典返しにお菓子を選ぶ際には、気をつけたいポイントがあります。
- 個包装されているものを選ぶ
- パッケージは落ち着いたデザインのものを選ぶ
- 賞味期限が長めのものを選ぶ
- 重いものやかさばるものは避ける
お菓子の種類は和菓子・洋菓子は問いませんが、「食べきれず困った」とならないように、個包装になっていて食べやすく、賞味期限も長めのものを選びましょう。また個包装であればお裾分けもしやすいため、会社や連名で香典をいただいた際にもおすすめです。また、菓子には様々な種類がありますが、場所をとらないように重いものやかさばるものを避けてください。
また、お菓子はパッケージがカラフルで可愛いものもあり、人に贈るならデザインが良いものを選びたいと考えると思います。しかし、香典返しとしては落ち着いたものを選ぶようにしましょう。仏事の場合は、白・グレー・銀・薄紫・紺などの色味を選ぶのが一般的です。柄物でも構いませんが、派手な花柄などはふさわしくないので控えましょう。菊・小花・雲の模様なら問題ありません。
タオルなど布製品
「悲しみを拭い去る」ということで、香典返しの定番となっているのがタオル。また、故人が旅立つときに身に着ける白装束にちなんで、白色のタオルやシーツなどもよく選ばれているようです。相手を想い合う意味も込められていますが、実用性も高いため、先方にも喜んでもらえるでしょう。
タオルには様々な種類があり、予算に応じて選べるのも嬉しいポイントですが、手渡しする際には持ち帰るときに煩わせてしまうので注意が必要です。
喪中はがきを送ったら 線香が届いたを調べている人がよく思う質問
喪中はがきが届いたら香典を届けるべきですか?
相手にお返しをしなくてはいけないと気を遣わせてしまうため、香典を送るのは控えましょう。香典の代わりにお線香などを贈ることがおすすめです。
喪中はがきが届いたらお線香を贈るべきですか?
香典は相手に気を使わせてしまうため、値段も手頃で香典返しの必要がないお線香を贈るというのは、故人を偲ぶ気持ちを表す方法として良いでしょう。
喪中はがきを受け取って香典を送るときの文例は?
「遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申しあげます。心ばかりのお線香を送らせていただきますので、ご仏前にお供えいただければ幸いと存じます。 ご家族様にはさぞお力落としのことと拝察申しあげますが、どうぞお身体を大切に、新年をお迎えください。」
喪中はがきが届いたらお供えは?
喪中はがきが届いたら、必ずお供えのものを贈らなければならないという決まりはありません。故人を偲ぶ気持ちを贈りたいという際には、お線香や故人が好きだったお菓子などをお供えとして贈ると良いでしょう。
まとめ:お線香へのお返しは不要だけどお礼はしよう!
喪中はがきを送った相手からお線香が届いた際の対応について調査しました!
お供えとして贈られるお線香には、故人を偲ぶ気持ちが込められています。価格も手軽なため、香典返しのようにお返しが必須というわけではありませんが、相手の気遣いへお礼を告げるのことは大切です。
基本的にはお手軽な価格のものが多いお線香ですが、普段使い用ではない明らかに高額と思われるお線香を頂いた場合にはお返しをするのが良いでしょう。
お返しには相手の負担にならないよう、日持ちのするお茶やコーヒー、お菓子などがおすすめです。
慣れないことで慌ててしまうかもしれませんが、今回の記事を参考にしていただければ嬉しいです♪
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