猫が便秘になると、飼い主としてはとても心配ですよね。
猫が3日以上排便がない場合は危険信号と言われており、獣医師の診察を受けることが推奨されています。
この記事では、飼い猫が便秘になったときにどう対処をするべきか、どんなサインがあるのか、即効性のある解消法はあるのかなどを解説していきます。
猫便秘は危険?便秘のサインとは?
猫の便秘は、見過ごされがちですが、放置すると健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、猫の便秘は非常に危険です。
猫は本能的に痛みや不快感を隠す動物であるため、飼い主は猫の健康状態を常に注意深く観察する必要があります。
ここでは猫の便秘が疑われるサインについて解説してきたいと思います。
3日以上便が出ていない
猫が3日以上便をしていない場合、これは明らかな便秘のサインです。
健康な猫は、通常1日に1回は便をします。
3日以上便がない場合は、消化器系に何らかの問題が発生している可能性があり、速やかに獣医師に相談するようにしましょう。
便を出そうとしているが出ない
猫がトイレで長時間苦しそうにしているにもかかわらず、便が出てこない場合、これも便秘の典型的なサインです。
この行動は、猫が便を排出しようとしているが、硬くなった便や消化管の問題によって排出できないことを示しています。
乾燥した便が少量出ている
排便時に乾燥した硬い便が少量しか出ない場合、便秘の初期段階のサインかもしれません。
健康な猫の場合、その便は比較的湿度が高い状態で排出されることが多いです。
便が乾燥して硬いということは、消化器系に便が長時間留まった結果、水分が失われてしまったと考えられるでしょう。
猫便秘の原因とは?
飼っている猫が便秘になり、苦しそうにしているととても心配ですよね。
猫自身も不快な状態であることは言うまでもありません。
便秘の原因は多岐にわたり、軽度のものから健康上の深刻な問題に至るまでさまざまです。
ここでは、猫の便秘を引き起こす原因と注意したいポイントを紹介していきます。
食事によるもの
猫の便秘は、食事が原因で起こる場合があります。
猫の消化器系はデリケートで、食事の内容や急な変更に敏感に反応することがあります。
- 繊維質の不足
- 人間にも言えることですが、繊維質は消化器系の健康を維持し、便の通過を助ける重要な役割を果たします。
食事に繊維質が不足していると、便が硬くなり、便秘を引き起こす可能性があります。
<POINT>
・ドライフード中心の食事をしている猫は、繊維質の摂取量が不足しがち。
消化も良く、水分量の多いウェットフードも取り入れましょう。 - 急激な食事の変更
- 食事を急に変えると、身体が新しい食事に適応するまでに時間がかかり、一時的な便秘を引き起こすことも。
<POINT>
・食事の変更は、段階的に行うようにしましょう。
水分不足によるもの
猫の便秘が水分不足によって引き起こされることも多いでしょう。
- 水分不足
- 猫は水分摂取が少ない傾向のある動物です。
水分が不足すると便は硬くなり、腸内をスムーズに移動できずに便器を引き起こす場合があります、
<POINT>
・水分摂取しやすい環境をつくる(水飲み場を複数設置する、ファウンテンを使用するなど)
・ウェットフードの導入
ストレスによるもの
猫の便秘は、ストレスが原因で発生することがあります。
猫は非常に繊細な動物で、環境の変化や日常生活のストレスに敏感に反応します。
新しいペットの飼う、家族構成の変更、引っ越し、飼い主の長期不在など、様々な状況が猫にストレスを与え、その結果として便秘を引き起こすことがあります。
- 環境変化によるストレス
- ストレスを受けた猫の身体は「戦うか逃げるか」の緊張状態となり、消化器系の活動が抑制されます。
結果、腸の働きが鈍くなり、便が腸内に長く留まることで硬くなってしまうのです。
また、ストレス状態の猫は食欲不振に陥ることもあり、これが便秘を悪化させることもあります。
<POINT>
・急な環境変化は控える
・猫の様子をよく観察してストレスの原因を特定し、極力取り除くよう心掛ける
グルーミングによる毛詰まり
猫の便秘の一般的な原因の一つに、グルーミングによる毛詰まりがあります。
猫は自分の身体を清潔に保つために、一日の多くの時間をグルーミングをして過ごします。
この過程で、舐め取った毛が消化管内で毛玉を形成することがあります。
- 消化器内での毛詰まり
- 基本的に小さな毛玉は、吐き出したり、便と一緒に自然に排出されますが、大量に毛が消化管内に蓄積されると、便の通過を妨げ、便秘を引き起こす原因になる可能性があります。
特に長毛種の猫は、グルーミングによる毛詰まりによる便秘に陥りやすいです。
<POINT>
・消化器内にたまった毛玉は、詰まって便として排出されない場合がある
・腸閉塞などにつながる場合があるため、獣医師に相談しましょう
誤飲や病気の可能性
猫の便秘が誤飲や病気の可能性もあります。
これは特に注意が必要な状況です。
- 誤飲によるもの
- 猫は好奇心旺盛な動物で、家庭内にある様々なものを誤って飲み込むことがあります。
この誤飲した物が消化管を塞いでしまうと、便秘の原因となり得ます。
場合によっては手術で取り除く必要があるほど深刻な状態になることもあります。
<POINT>
・糸やゴムバンド、小さな玩具の部品などを飲み込んでしまった可能性がある場合は、獣医師に相談しましょう - 病気の兆候
- 腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症、大腸の疾患など、便秘を引き起こす可能性のある病気は多くあります。
これらの病気は、猫の体内の水分バランスや全体的な代謝に影響を及ぼし、結果として便秘を引き起こすことがあります。
<POINT>
・食事や水分摂取の対策を行っても便秘が解消しない場合は、獣医師の診察を受けましょう
猫便秘は何日からだと危険?
猫が便秘であると判断されるのは、通常、24時間から48時間以内に排便がない場合です。
猫が3日以上排便がない場合は、特に注意が必要です。
この時点で危険な状態の可能性が高いので、獣医師の診察を受けることが推奨されます。
猫の便秘が長引くと、脱水症状や重度の消化器系の問題を引き起こす可能性があります。
未治療のまま放置すると健康に深刻な影響を与えることもあるでしょう。
猫が排便の様子がいつもと違うと感じたら、早めに対処することが重要です。
猫便秘の解消に即効性のあるものとは?
猫の便秘は飼い主にとって心配の種ですが、いくつかの即効性のある解消法があります。
ここでは飼い主ができる対策を紹介していきたいと思います。
食事を見直す
猫が便秘になった場合、食事の見直しをすることをおすすめします。
特に、食物繊維が不足している食事や、水分摂取量が少ない食事の場合に便秘が起こりやすい傾向にあります。
まずは以下の対策を検討してみると良いでしょう。
- 繊維質が豊富なウェットフードへの切り替え
- 猫専用の食物繊維を含むサプリメントの導入
- 猫が安全に食べられる野菜を少量フードに加える
急激な食事の変更は猫の身体に負担がかかります。
食事の切り替えは少しずつ段階的に行い、猫の体調をよく観察しながら進めましょう。
フードの見直しにより、猫の便秘が改善されることが期待できますが、症状が続く場合は獣医師に相談することをお勧めします。
水分を多く摂取させる
猫の便秘解消には水分の摂取を意識することも大切です。
猫は本来、水をたくさん飲む習性がないため、特にドライフードを主食としている場合は、水分不足による便秘が起こりがちです。
猫により多くの水分を摂取させるために、まず新鮮で清潔な水をいつでも摂取できる環境づくりを心がけましょう。
- 水の入れ物は清潔に保ち、置く場所を変えてみる
- ファウンテンを追加で設置するなど、水飲み場を増やす
- ウェットフードの導入で水分バランスを整える
適切な水分摂取は、猫の健康維持に不可欠であり、便秘解消だけでなく尿路系の疾病予防にもつながります。
猫が十分な水分を摂取しているかを常に確認し、必要に応じて獣医師に相談することが大切です。
マッサージ
猫が便秘かも?と感じたら、マッサージをしてみるのもおすすめです。
マッサージは便秘の不快感を和らげ、便通を促す手助けとなる可能性があります。
- 腹部のマッサージで腸の働きを良くする
マッサージをすることで猫との信頼関係アップにもつながるでしょう。
1.マッサージする前に、猫がリラックスしていることを確認
2.静かな環境で、最初は猫を優しく撫でながら安心させる
3.腹部をマッサージする際は、力を入れず優しく触れ、猫の反応を観察する
4.腸が位置する腹部の下半分に手をあて、優しく円を描くようマッサージする
腹部マッサージは、便秘の不快感を和らげる有効な方法ではありますが、根本的な解決策となるわけではありません。
便秘が続く場合は、栄養面や水分摂取の見直し、さらには獣医師による診断が必要です。
オリーブオイルと綿棒で肛門を刺激
オリーブオイルと綿棒を使用した肛門の刺激は、家庭で行える緊急時の対処法の一つです。
この方法は、猫の腸内で固まった便をやわらげ、排便を促すことを目的としています。
STEP1 少量のオリーブオイルを綿棒につけます
STEP2 綿棒を猫の肛門周りに優しく当て、軽くマッサージするように刺激を与えます
マッサージを行うときは、猫にストレスを与えないよう、慎重に行う必要があります。
しかし、この方法はあくまで一時的な解決策であり、猫が便秘になった根本的な原因を解決するものではありません。
また、適切に行わないと猫に不快感を与えたり、場合によっては肛門や腸に損傷を与える可能性もあるため、試す前に獣医師に相談することを強くおすすめします。
動物病院へ連れて行く
便秘が長く続く場合、動物病院へ連れて行くようにしましょう。
便秘が3日以上続いている
猫が排便しようとしているにも関わらずできない
食欲不振や無気力などの症状が見られる
動物病院では、猫の便秘が単なる食事や水分不足によるものなのか、それとも毛球症、誤飲、または他の疾患が原因であるのかを判断するための検査を行います。
必要に応じて、レントゲン撮影や血液検査などが行われ、適切な治療法が提案されます。
これには、薬物療法や、場合によっては便を取り除くための直接的な介入が含まれることもあります。
猫の健康と快適な生活を守るために、便秘の可能性がある場合は動物病院に連れていきましょう。
猫便秘 日数 危険を調べている人がよく思う質問
猫 何日うんちが出なくても大丈夫?
猫が1〜2日うんちをしない場合もありますが、3日以上排便がないと注意が必要です。猫の健康状態によりますが、早めの対処をおすすめします。
猫が4日ウンチをしないとどうなりますか?
猫が4日間ウンチをしない場合、脱水や重度の便秘の可能性があります。消化器系に問題が生じている可能性が高いので、動物病院で診察を受けてください。
猫が便秘だと何日まで様子を見ますか?
猫が便秘である場合、2〜3日は様子を見ても良いですが、それ以上続く場合は健康上のトラブルのサインかもしれません。速やかに獣医師に相談しましょう。
猫が3日ウンチをしないとどうなりますか?
猫が3日間ウンチをしないと、便秘による不快感や腹部の膨満感が生じる可能性があります。長期間放置すると、健康リスクが高まるため注意が必要です。
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