a型事業所は助成金目当てなの?儲かるから?収入源や金額・経営が厳しい実態を調査

就労継続支援a型事業所は、「障害を持つ人が働いていて、その人たちを雇うことで得る助成金を悪用している」というイメージを持つ人も少なくないでしょう。

a型事業者は本当に助成金目当てなのか気になりますよね。

こちらの記事では、a型事業所は助成金目当てなのか、儲かっているのか、収入源や助成金の金額・経営が厳しい実態などについて調査し解説していきます。

a型事業所を利用しようか悩んでいる場合など、ぜひ参考にお読みください。

目次

a型事業所は助成金目当てなの?

就労継続支援a型事業所は助成金目当てといわれることがありますが、「本当のところはどうなの?」と思う人も多いのではないでしょうか。

こちらでは、

  • a型事業所の実態
  • 助成金など収入の使い道
  • 助成金目当てと言われる理由

以上の3つについて、それぞれ解説していきます。

a型事業所の実態

就労継続支援a型事業所は一般企業で働くことは難しいものの、支援を受けながらであれば雇用契約を結び働ける障害者の方が利用しています。

事業所によっては、職員が高圧的な態度をとったり、就業時間がまだあるのに短時間勤務で帰らされたりといったトラブルも、実際のところ多いようです。

しかし、健全に運営している事業所は当然ありますので、利用を悩んでいる方は利用を決める前に見学や体験をしてみると良いでしょう。

助成金など収入の使い道

就労継続支援a型事業所が得た助成金などの収入は、人件費や建物の賃料、水道光熱費、通信費などに使われています。

中でも特に費用がかかるのが、人件費です。人件費にお金がかかるのはどこの会社でも同じで、a型事業所も例外ではありません。

助成金目当てと思われる理由

「障害者を利用して助成金をもらい、会社の運営に充てている」と考える方も少なからずいますので、このことが助成金目当てと思われる理由のひとつと言えるでしょう。

また、一部では、利用者が勤務していない日数を利用したと申告して、不正に助成金を受給する事業所もあると言われており、これも助成金目当てと言われる大きな理由です。

a型事業所は儲かるの?

就労継続支援a型事業所では、サービス利用者に支払う賃金や、事業所を運営する費用など多くの費用がかかります。

サービス利用者が就労したことによる利益もそれほど見込めませんので、正直なところa型事業所は儲かりません

令和6年度からは報酬改定により、ますますa型事業所の運営は厳しいものになると言われています。

a型事業所の収入源は?

就労継続支援a型事業所はどのように収入を得ているのかご存じでない人も多いのではないでしょうか。

こちらでは、

  • a型事業所の仕組み
  • 収益の仕組み
  • 利用料について

以上3つのことについて、それぞれ解説していきます。

a型事業所の仕組み

会社が利益を出す仕組みは、人が知識や技術を使って作った商品やサービスを提供することで利益を出しています。

しかし、就労継続支援a型事業所は、一般企業に雇用されることが困難なものの、適切な支援があれば雇用契約に基づく就労が可能な障害者の方がサービスを利用し働いています。

そのため、利益を出すほどの商品やサービスを提供することは難しく、国からの助成金をもらい運営しています。

収益の仕組み

就労継続支援a型事業所の収益は、利用者の労働による売り上げと助成金が主です。

助成金は、利用者の利用日数や労働時間などをランク別にしたスコア方式による基本報酬、これに食事の提供や送迎などが加算されて決まります

利用料について

就労継続支援a型事業所では、就労の機会を提供しながら、能力を向上させるための訓練も行っている障害福祉サービスです。

そのため、a型事業所を利用する場合には利用料がかかります。

利用料の9割は国や市区町村が負担し、自己負担は1割程度ですが、生活保護受給世帯や低所得者の場合は無料となっています。

a型事業所の助成金の金額は?

就労継続支援a型事業所の助成金の金額には、訓練等給付費や特定求職者雇用開発助成金がおもな助成金になります。

訓練等給付費は、障害者が自立した生活を送るために必要な訓練をうける時に、訓練などを行うサービスに支給される給付金です。

特定求職者雇用開発助成金は、一般雇用が難しい障害者などを、ハローワークや民間の紹介事業者などの紹介で、継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に助成されます。

訓練等給付費は、スコア評価によっても違いますが利用者一人につき、1日約5,000~10,000円が支払われています。

特定求職者雇用開発助成金は短時間労働者の場合は2年間で80万円、短時間労働者以外の場合は障害の程度によって以下のように違いがあります。

  • 重度障害者等(重度障害者・精神障害者・45歳以上の障害者)は3年間で240万円
  • 身体・知的障害者は2年間で120万円

a型事業所の経営は厳しい?

a型事業所の経営は、黒字の事業所ももちろんありますが赤字で経営が厳しい事業所も多くあります。

一般企業で働くことが困難な利用者を、能力の向上を図りつつ働いてもらうことは、どの程度働いてもらうのかなどのバランスもとても難しいものです。

そのため、利用者からの売上金はそれほど見込めずに、経営は厳しいものになります。

就労継続支援a型はつぶれるの?

就労継続支援a型も、倒産してつぶれる可能性はあります。

a型事業所は、事業所を利用して就労している人たちに賃金を支払う必要がありますが、賃金は助成金から支払うことはできません。

そのため、賃金を支払うための売り上げを得る必要がありますので、売り上げが無くなってしまった場合などはつぶれてしまいます

A型事業所の実態とは?やめておいた方がいい?

就労継続支援a型事業所は、2年間でクビになると言われていることがあります。

以前は、障害者を雇用して2年間助成される助成金が終了したら解雇、また新しい利用者を雇うことで助成金を受給するといったa型事業所も存在していました。

このことで、a型事業所の利用はやめておいた方がいいと考える方もいます。

しかし、制度が改正され、現在は2年でクビという心配をする必要はありません

「a型事業所 助成金目当て」を検索する人がよく思う質問4選

A型事業所でクビになる事はありますか?

A型事業所は障害者福祉サービスのひとつです。よほどのことがない限りはクビになることはありません。

A型雇用で2年間助成金はいくらもらえる?

特定求職者雇用開発助成金を、短時間労働者の場合は2年間で80万円、短時間労働者以外かつ重度障害者等以外の場合、2年間で120万円もらえます。

就労継続支援A型の給付金はいくらですか?

スコア評価によっても違いますが利用者一人につき、1日約5,000~10,000円が給付されます。

A型作業所の手取り給料はいくらですか?

厚生労働省によると、令和3年の利用者1人当たりの平均賃金月額は81,645円となっています。ここからA型事業所の利用料や雇用保険料などを差しい引いた額が手取り給与です。

まとめ:自分にあった事業所を探してみよう!

就労継続支援a型事業所は、障害などで一般企業に雇用されることが難しいものの、支援を受けることで雇用契約を結び仕事に取り組める人が利用することができます。

一部の事業所では、障害福祉サービスであるにもかかわらず、利用者に対して不当な扱いをしていることがあることも事実です。

しかし、ほとんどの事業所では健全な運営をしていますので、安心して利用することができるでしょう。

a型事業所では、利用を決める前に見学や体験をすることができますので、働いている人の様子や職員の態度などをしっかりと確認することが大切です。

利用希望のa型事業をしっかりと事前調査して、自分にあった事業所を探してみましょう!

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